『背徳の生命操作』 市川茂孝著 農文協 1987 ¥1300


REBORNコメント

 著者は家畜の繁殖について研究してきた農学博士だ。優秀な遺伝子を厳選して人工授精することはごく当然、クローンやキメラの技術も日進月歩である家畜の世界。倫理という名の歯止めは、そこにはない。購入した牛の精液は、それを使えば乳のどんな成分が何%アップするか「効能書き」が書かれているという。家畜の生殖で今何がおこなわれているかが淡々と語られ、「技術(人にも使用可能な技術である)は、ここまできているのか」と驚かされる。
 ただ、著者は自由に技術を駆使する世界に身を置いてきたからこそ、それを濫用した場合の不気味な世界がはっきりと見えている。そして、人の生殖技術は慎重に監視すべきだ、と主張している。 (河合蘭・REBORN)

 


出版社の紹介より
一個体にすぐれた遺伝子を集中し、能力の高い家畜をつくる生命操作。しかし多様性を喪失し、画一化した家畜体系は一撃で壊滅するガラスの城。遺伝子操作やクローンの解説と批判。

目次
第1章 人口受精の発達
第2章 受精卵移植(胚移植)の成功

第3章 生物のコピー”クローン”
第4章 合成生物”キメラ”


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