『助産婦の戦後』 大林道子著
勁草書房 1989年 ¥2505+税
◆日本の助産婦をきんと理解したいなら、必ず読むべき本
助産婦という職業は、第二次世界大戦後にGHQ公衆衛生福祉局(PHW)の指導を受けたことで大きな影響を受けている。
戦前は地域のかなめであった助産婦たち。しかし、進駐軍アメリカは、当時、助産婦のいない国であり、実は高い能力をもっていた日本の産婆を理解することができなかった。
アメリカの描いた戦後の新しい保健行政モデルの中で、日本の助産婦は数々の問題を抱え込んだ。産婆の名称は「助産婦」となり、産婆の組織は看護婦、保健婦と一緒にさせられた。自宅出産もなくなり、病院で医師主導のお産が始まり、助産婦の存在はますます見えにくくなっていった。
助産婦の戦後は、決して明るいものではない。 しかし、日本の助産婦は、今もこのGHQが作ったシステムの中にあり、数々の矛盾を背負っている。この歴史は、日本が再び助産婦を評価し直す時まで、忘れてはいけない。日本の助産婦をきんと理解したいなら、必ず読むべき本。 (河合蘭・REBORN)
目次
第1章 はじめに
第2章 日本産婆看護婦保健婦協会設立
第3章 保健婦助産婦看護法
第4章 保助看法の影響
第5章 占領期の助産婦の諸状況
第6章 瀬木三雄と母子衛生
第7章 日本助産婦会解散(1948年)までの推移
第8章 GHGナースたちの助産婦観とその背景
第9章 受胎調節
第10章 助産婦会の看護協会からの独立
第11章 助産婦の新たな状況と助産婦像の変化
第12章 助産の戦後を顧りみて
著者紹介
大林道子[オオバヤシミチコ]
1959年、東京女子大学文学部社会科学科卒。出版社勤務を経て、1976〜79年、米国カリフォルニア州立大学サクラメント校で女性学・社会学を学ぶ(社会学修士)。1990〜95年、東京大学医学部母子保健学教室にて研究生として妊産婦死亡について研究。現在、東京女子大学現代文化学部大学院非常勤講師
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