流産――もう、一人で苦しまないで
藤井知行著 
東京図書/1,800円+税
ISBN4-489-00656-X

◆流産の医学知識なら、この本

著者の藤井氏は、1985年に東京大学医学部附属病院で習慣流産専門外来を開き、運営し続けてきた産婦人科医だ。この本では、妊娠の仕組みからはじまり、流産、習慣性流産の原因や対策ついて、専門知識をわかりやすく紹介している。

「流産とは何か」もわかる。そのほとんどが「自然の選択」。妊娠に気づく前に流産している「化学流産(化学反応だけでわかるという意味)」も多い。受精直後の卵は4割が異常卵であるという。超音波で心拍が確認できるようになればほとんどの命は育つが、そこまでは人の命も魚たちのようにはかない。その中で、医学に出来ることがくまなくおさめられている。

専門医が語る医学実用書という作りだが、後半には流産や習慣流産(不育症)体験者の手記が多数ある。いくら自然の一部とはいえ、お腹に宿した赤ちゃんがいなくなってまうのはつらい。また習慣流産ともなれば、悩む人が少ないため、医学側でもこれまで対応がおくれてきたという。

流産のことで心配がある人は、まだまだ少ない流産専門外来に行くつもりで読んでみてはどうだろう。

REBORN 河合 蘭


All About Japan「出産医療・産院選び」 専門医に聞く!流産


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