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『医療技術の進歩と「人間的」出産をめざす助産師の役割   ―「人間的」出産を志向する助産活動の看護社 浜松加寸子著  2003年 こうち書房  ¥3,150(税込)   ISBN978-4876475988

REBORNコメント

出産の「ヒューマニゼーション」が唱えられて久しいが、その出産のヒューマニゼーション(人間的出産)について、理論と方法、実証と知見の両側面から丁寧に考察した専門書。看護社会学のフィールドで役割理論のパースペクティブから、出産の現状と人間的出産への課題が提起されている。病院での出産を観察した実証的な事例研究の知見が豊富に述べられているため非常に具体的であり、看護社会学になじみがない者でも読みすすめることができるだろう。

(REBRON 白井千晶)


目次

第1部 理論と方法(わが国における看護社会学;社会的・医療技術的諸要因にもとづく「病院出産」の増加と問題点;「病院出産」の増加による助産師の基本的役割の再認識)

第2部 実証と知見(医療技術の進歩と「人間的」出産観の成立;「人間的」出産を志向する助産活動の事例と実証;助産師の現代的役割の自覚と確立に向けて)
残された課題―理論上および実証面での問題

著者プロフィール

浜松加寸子[ハママツカズコ]
1956年静岡生まれ。1977年静岡県立厚生保育専門学校保健・助産学科卒業。静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)に助産師として就職。その後、静岡県立厚生保育専門学校主事、主査を経て、静岡県立大学短期大学部講師。現在、名古屋大学医学部保健学科看護学専攻助教授。専攻は母性看護学・助産学。2003年専修大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程単位取得後満期退学。

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医療技術の進歩と「人間的」出産をめざす助産師の役割―「人間的」出産を志向する助産活動の看護社会学的考察 (シリーズ「看護と社会」研究選書)


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