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『未熟児』 山内逸郎著  岩波新書 1992年  ¥591(税込)   ISBN978-4004302452

◆日本の未熟児医療を切り開いた医師の半生

敗戦直後の昭和22年に小児科医としてスタートし、日本の新生児医療を世界の最高レベルに引き上げていった著者。敗戦後は米国から保育器が届いたときの荷作りテープにさえときめいたと言うが、次第に斬新な発想りぃくを駆使し、たくさんの日本初、世界初の試みに挑戦していった。また、ベビー・フレンドリー・ホスピタルの第一号認定病院である国立岡山病院の元・院長、日本母乳の会の礎を築いた人物としてもよく知られる。この医師が、必死に優れた粉ミルクを追求していた時代を経て、どのようないきさつで母乳の力に築いていったのか。小さな小さな患者たちを取り巻く医療環境はどう変わっていったか。自らを「未熟児屋」と称していたひとりの医師の半生記であり、新生児医療の戦後史でもある。

(REBRON 河合 蘭)


目次

序章 398グラムの未熟児
1 未熟児保育事始め
2 トップレベルの未熟児施設をめざして
3 人工乳から母乳へ
4 技術革新の導入
5 未熟児保育の今後
6 未熟児に特有な疾患
終章 赤ちゃんにとっての「やさしさ」とは

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未熟児 (岩波新書)


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