『性的マイノリティの基礎知識』 ヴァネッサ・べアード著  作品社  ￥1,680（税込）   ISBN978-4861820120

◆性的マイノリティについて歴史的、政治的、科学的状況を手際よく説明

性的マイノリティについて、単にその用語だけでなく、歴史的経緯や世界の現状、法的現況についても解説されている。性的マイノリティをめぐるポリティクス、宗教や科学がどのように反応してきたかを知ることは、読者自身が性的マイノリティに対してどのようなまなざしをもっているのか気づくきっかけを与えてくれるだろう。社会科学的、思想・哲学的、歴史的視野の広がりをもつ良書。入門的知識のある方の次のステップとしておすすめ。

（ＲＥＢＲＯＮ　白井千晶）

内容

ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、クロス・ドレッサー、トランスセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス、ユーニック……。
「性的マイノリティ」とは何か。
LGBTIの歴史的経緯から現代的問題までを詳述。「性の多様性」を知るための、画期的入門書!

カバーの折り返し

彼らの闘争とは、人権を求める闘争である。ここで言う人権とは、暴力や嫌がらせから逃れ、ありのままの自分でいる権利のことだ。生命、自由、生活を失うことなく、他者との合意に基づく性的関係を結ぶ権利、そして、平等な市民として認められ、すべての人々に約束された当然の敬意をもって遇される権利である。

われわれは、現在、過激でパラドックスに満ちた時代に生きている。
一方で、偏見のない大らかさ、寛容、議論と関心があり、もう一方で、残忍性、原理主義、敵意でこりかたまった偏狭な、いわゆる「伝統主義」が見られる。

変化のスピードは速い。それに対する反応も同様だ。急速にグローバル化し、原理主義化する世界では、セックスとジェンダーをとりまく状況の急速な変化に対する反動が、これまでにないスピードで世界中を駆けめぐっている。

（「はじめに」より）

著者プロフィール

ヴァネッサ・ベアード
1986年より「ニュー・インターナショナリスト」誌の編集者。編書に The Little Book of Big Ideas など。

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性的マイノリティの基礎知識