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『女は毎月生まれかわる からだと心が元気になる「月経血コントロール」ゆる体操』 高岡英夫・三砂ちづる著  ビジネス社 2004年  ¥1,050(税込)   ISBN4-8284-1131-3

◆忘れられたからだの知恵をとりもどす

 運動科学研究者で「ゆる体操」の開発者である高岡英夫さんと、女性のからだに関わる疫学者である三砂ちづるさんの「月経血コントロール」についての共著。
「月経血コントロール」とは、月経中に下半身を自分で締めて血をためておき、トイレで出すという方法のこと。そんなことできるの!?と現代の女性なら思うはずだけれど、これはなんと、今の95歳以上の女性たちの多くが自然に行っていたことだという。

 一昔前の女性たちが月経血をとめトイレで出していたというエピソードを知った三砂さんが、どうにかこの知恵を若い世代によみがえらせることができ ないかと思い、高岡さんに相談したことから生まれたトレーニングが「月経血コントロール」ゆる体操。高岡さんが長年研究し開発した「ゆる体操」がベースと なっている。

 現代の女性のからだは、筋肉や血管だけでなく子宮や卵巣などの臓器までもがコリ固まっていて、それがさまざまなトラブルを引き起こしているとい う。だからまず、からだをゆるませる。ゆる体操で子宮や卵巣をリラックスさせて月経血をためられる容積を作り、はじめて「月経血コントロール」チャレンジ となるわけだ。

 このトレーニングによって月経のトラブルが解消されるのはもちろんだが、それだけに終わらないのがこの「月経血コントロール」のステキなところ。 いわゆる「芯の通った」人間になれるのだ。この芯とは、全身を天地方向へまっすぐに貫く身体意識のこと。高岡さんが「センター」と呼ぶこの芯が、女性の場 合ちょうど膣口を通っているのだ。だから月経のたびに膣口を意識する「月経血コントロール」は、センターの形成におおいに役立つ。また、自分の体への意識 が高まってくると、他人のからだへの意識も高まり、周囲の人を大切にすることができるようになるという。「ゆるし、ゆるされるためのゆる体操」と三砂さん たちは呼んでいるそうだ。

 たくさんのステキなことへつながっているように見える「月経血コントロール」。ぜひ試してみたい。運動科学総合研究所で開講されている「大和撫子 のからだづくり教室」で学べる方はそちらへ。教室に通えない方は、この本の中でイラストと共に紹介されている「ゆる体操」と「月経血コントロールマニュア ル」をガイドに、ぜひ。

(REBRON 明石千鶴)


帯より

生理の血はトイレで出す。もう悩まない!楽になる知恵がここにあった。からだが生まれかわるエクササイズ&呼吸法を初公開!

月経血コントロールで…
●生理が6日でピタッと終わります
●生理にともなう不快感がなくなります
●生理不順等の悩みから開放されます
●尿もれの心配がなくなります
●体調も姿勢もよくなります 

目次
パート1 快適なからだをつくる「月経血コントロール」とは
パート2 毎日10分で効果があがる「月経血コントロール」ゆる体操
パート3 「月経血コントロール」でからだの知恵をとりもどそう
パート4 女性のからだが男性よりすぐれているこれだけの理由
パート5 「月経血コントロール」でからだが美しく変化した女性たちの体験談

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女は毎月生まれかわる―からだと心が元気になる「月経血コントロール」ゆる体操


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