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キャンプごはんに脱線事故を思う 2005/05/08

下の子が、病気で一週間まるまる保育園を休んだので、仕事も家の中もとっちらかったまま連休に突入した。おかげで、元気になった子どもと、連休中はたくさん遊ぶことができた。

一週間ぶんの仕事の遅れは、早朝と2日と6日とで、なんとか取り戻すことが出来、単行本の書き下ろしページが完成、夫に任せたカバーデザインもほぼ方向が見えてきた。

3日から5日までは、富士五湖のひとつである西湖へ家族でキャンプに出かけた。カヤックも楽しんできたが、キャンプの醍醐味はなんと言っても外で食べるごはん。初日はピザ、翌日はバーベキューを堪能。ブサイクだっておこげだってかまわない。外で、家族みんなで、楽しくわいわいやるのがキャンプごはん。キャンプ場は満員で、たくさんの家族連れやカップルが、思い思いのアウトドアごはんを楽しんでいた。

こんな、日常のささやかな楽しみが、一瞬にして奪われることもあるのだとぞっとさせられたJR西日本の脱線事故。都市災害はいつ我が身に降りかかるかも知れず、とても人ごととは思えなかった。亡くなった方々のご冥福を祈ります。

夫が住む京都や、おばあちゃんのいる神戸に行たびに必ず利用しているJR西日本。関西では本当に、どうして?っていうくらい、どこでも私鉄とJRとが平行して走っている。かつては料金が高いJRより圧倒的に私鉄に分があったが、そういえば、最近はJRのほうが利用しやすくなっていた。そのつけが、今回の事故につながったのだろうか。

昨年夏、京都駅の新幹線の切符売り場で上の息子が自動ドアにからだを挟まれた時、歩いて15分の病院の場所を、口頭でおおざっぱに説明してくれただけの職員の対応に、自分の管轄内での出来事に対して、ずいぶんと他人事な態度だなあと感じた。幸い、息子はやせていたために、うまく隙間に入り込んで打撲程度で済んだのだが。

9歳にもなって、父親が切符を買い求める数分間くらい息子にはしゃんと立っていて欲しかった。たまたまドアを開けてしまった若い男性は、平謝りしてくれてかえってお気の毒だった。

いろいろな思いが瞬時に頭をよぎったが、冷静になってから考えると、問題は切符売り場という場所柄、待ち時間が長くてつい壁にでももたれかかりたくなる人も多いだろうに、利用者に注意を促す対策がなされていなかった自動ドアである。

ドアがスライドする部分の、ガラスの壁面の前には柵など設けられておらず、うっかりガラスにもたれかかってドアの開閉に巻き込まれる可能性は、十分考えられる構造だった。にもかかわらず、息子が挟まれたあともしばらくドアはそのままで、六本木ヒルズでの痛ましい事故は、JR西日本では人ごとなのだなあと思った。

それ以後気になって、他の建物の自動ドアの構造も見てみたが、大抵は柵や植物の鉢などが置かれるなどの安全対策が取られていた。後日、夫がJRに申し入れたところ、ようやく柵が設置されたが、私たちがなにも言わなければ、JRは全く問題に気が付かなかったのだ。

せっかく設けてくれた柵だけど、荷物を乗せる台だと勘違いしたお母さんが、小さい女の子とバッグを乗せていましたよ、JR西日本さん。再考を求めます。

今回の事故に比べたら、私たち家族が遭遇した出来事など取るに足らないことだろうが、根っこは同じなのかなと思った。おとなしい消費者でいることは、企業を慢心させるだけなのかもしれない。



ああ、おっぱいさま、おっぱいさま 2005/04/26

このところ、「妊婦の『ぷ』」の単行本のための作業に追われている。

どんなことをしているのかというと、まず、作品のセリフや絵の見直しがあるところの修正。これは通常、まんがの単行本を出すにあたっては必ずある作業。

それに加えて、自分のお産体験記の描き下ろしページの制作。さらに、夫にカバーデザインを頼んだところ、「自分の本なんだから、アイデアを出しなさい」と言われ、デザインに必要なイラストも作ることになったり、紙の種類を検討するのに立ち会わせてもらったり。ちょっとしたデザイナー気分も味わっている。

時間もたっぷりあるし...と、のんびり仕事を楽しんでいたら、下の子が日曜日の朝から嘔吐と下痢に見舞われ、たちまち大忙しになってしまった。

30分から1時間おきに吐くので、洗面器とはすっかりお友達。息子の世話でてんてこ舞いの私のそばで、なんか猫まで吐いてるし。でも、実はこの消化器系に難ありの猫の闘病生活に何年もつきあった経験のおかげで、慣れない息子の嘔吐下痢にもキレずに対処できた私。

ホント、10年近く子育てしてきて、病気の子どもの看病で疲労困憊したことってこれまでになかったなあ...。

いや、1回か2回はあったような。でも...ああそうだ、まだ授乳中だったので、抱いておっぱいさえ飲ませていれば安心で、それでなんとなく乗り切ったのだった。

そのありがた〜いおっぱいは昨年卒業してしまってもう頼ることができず、食事もとれず水分も全部吐いてしまうという子どもの状態に、今回はすっかり心細くなってしまった。夕方病院に連れて行ったところ、幸い薬で吐き気と下痢は日曜日のうちにおさまったが、2日経った今も熱が続いて食欲はない。

おっぱいは偉大だったなあと改めて思う。



息子、ごはんを炊く 2005/04/22

上の子も小学4年生。ぼちぼちカラダも大きくなってきたので、今年は本格的に台所仕事を教え込もうと思っている。

せっかく男の子を授かったんだもん、ごはんを作るのが上手で、好きな仕事に打ち込むイイオトコに育ってもわらなくっちゃね。これからはイケメンじゃなくってイケメシよ。そうすりゃ素敵な伴侶にだって恵まれるだろうし、伴侶がいなくたって、人生充実することだろう。

子どもをもっと小さい頃から台所に立たせる人もあるかと思うけど、うちではこれまではせいぜいおままごとに毛がはえたような手伝いしかさせてこなかった。

サイズの合わない台所や道具を使うのはそれだけで子どもには大きなストレスだと思うので、自分で一品作れるように教えるのは、ある程度大きくなってからで十分だと考えたのだ。週末に常備菜をまとめて作るとき以外、普段の食事の支度は救急病院の手術室のようにスピード第一なので、子どもに邪魔されたくないという私の都合もあったのだが。

なんと言っても基本はごはんとみそ汁。ということで、つい2、3日前に息子に圧力鍋でのごはんの炊き方を教えた。

そしたら、今日、仕事の打ち合わせと息子のお絵かき教室の展覧会の受付の担当で、いつになく疲れて食事の支度をしたくない状態だった私に代わって、息子はさっそくごはんを炊いてくれたのだった。

教えた手順はほぼ覚えていて、塩をひとつまみ加えることを忘れて母に促された以外は、カンペキ。炊きあがりもおいしく、お茶碗への盛りつけなんか、ついてんこ盛りにしちゃう私より上品だったかも。

何でも兄と張り合おうとする下の子は、兄がよそったごはんのお茶碗をせっせと食卓に運ぶのを担当して自分の存在をアピール。

満足げなふたりはケンカもせず、普段よりずっと平和な食事風景となった。








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