プロフィール   

サッカークラブ役員 2006/09/26

今年度、5年生の息子がお世話になっているサッカークラブの、学年担当役員を引き受けている。

仕事は練習や試合のスケジュールを各家庭に伝達したり、試合に際して参加人数の確認をしたり、試合が遠方の場合は保護者に車出しの協力を求めたりといったもの。

クラブで行事があると学年のとりまとめも行うのだが、ワールドカップ・イヤーの今年は、子どもの頃クラブに在籍していた先輩が、日本代表に選出されたこともあって、応援のためのビデオレターや寄せ書き作成、パブリックビューイングなど、なにかと役員の仕事も多かった。

子どもが1年生の夏に入部、以来ずっとお世話になっているクラブなのに、これまでは下の子が小さかったためにすっかりおまかせ状態。実は、役員になるまでコーチの名前はおろか、顔すらよく知らなかったのだった。

このクラブ、日本代表選手を生み出したほどだからさぞ強豪クラブなのだろうと思いきや、それは選手本人の才能と努力のたまものであり、クラブ自体は地域の保護者のボランティアによる運営で、コーチもお父さんやOBのお兄さん。勝つことよりはまず、サッカーを楽しむことから身につけようという、まことにのんびりした雰囲気なのである。

もちろん、再び有名選手を生み出せば、クラブもさらに活気づくこと間違い無しなのだろうが、クラブの存在意義の中心は、地域の子どもを地域の大人で支えて行こうというところにあるようだ。主役は子どもであり、大人は影でそっと支える姿勢を保つ。

そんなクラブのあり方を、私は5年もお世話になっていながら、最近になってようやく知ったというのんびり母ちゃんなのだった。反省。

今年の春は雨続きで、毎週末試合が延期になり、その都度スケジュール調整が行われ、役員の仕事も煩雑極まりなかった。春の大会が終わったのは、梅雨明け間近というありさまで、ついついグチをこぼし気味だった。でもずっとクラブに関わっている保護者もおられるのだ。ほんの1年ほどのお務めくらい頑張らねばね。

いよいよ秋の大会シーズンが始まる。



役目を終えて、死んでゆく 2006/08/23

今日は処暑だそうな。

数日前から、萩の花やら道ばたにころがる蝉の死骸などが目立ち初め、
そろそろ秋の気配を感じていたところだった。
蝉の死骸。役目を終えた生き物の、なんと潔い姿であることか。

お盆休みに入る前に、いつもの保育園への道すがら、
眠っているように穏やかにうずくまる鳩の死骸を目にした。

それは、休みが明けて再び見た時には、
バラバラの羽の残骸になっていた。
生き物のあるべき姿を見たようで、自分もこんな風に、
役目を終えたら跡形もなく消えて行ければいいのに、と思った。

そう思うようになったのは、子どもを生んでからである。
メスの機能をフル稼働させたことで、
ただの生き物である自分に、気づいたのだ。

それまで、あれもしたいこれもできるかもしれないと、
生き物としてのおのれの分も考えず、欲望に任せて突っ走っていた。
今から思うと、生きてゆく上では余剰と思える部分にばかり、目を向けていたのだ。

生まれて、生きて、死んでゆく。
自分がただそれだけのものであることを自覚できたことは、
これからの人生をとても楽なものにしてくれたと思う。

とかなんとか言いながら、子どもがだいぶ手を離れた今、
またあれこれ欲かいて、思い悩みながら漫画描いているんだけどね。


幻のフィリピン葛粉プロジェクト 2006/06/13

発展途上国の問題に、たいして興味があるわけでもなかった私が、なぜ冨田さんの活動に心を動かされたかというと。それはひとえに冨田さんの現地だよりが、非常に生き生きと感動的であったためである。

物語を作ることを生業とする身に大いに刺激を与えられ、冨田さんの体験談を元にまんがを描きたいなあ、という強い衝動に駆られたのだ。ご本人に許可を得て企画書をまとめ、出版社に持ち込んでプレゼンテーションしたのだが。興味は持ってもらえたものの、残念ながら現在進行中の仕事もあり、いずれそのうちにという担当者の反応であった。

しかしながら、昨年は冨田さんのクリニックの経営母体であるNPO・IKGSに、助成金が下りないという危機的状況であったため、私としてもなんとか力になれないものかと引き続き無い知恵を絞ってみたのだった。

そしてふとひらめいたのが、「葛粉プロジェクト」。

IKGSの活動は、そもそもピナツボ火山噴火のために山肌がむき出しになって、雨が降るとたちまち土が流出してしまう現地の状況を改善するために、繁殖力の旺盛な植物を植え根を張らせて緑化を促すというものであった。

その先遣隊として白羽の矢が立った植物が、日本の葛だったということを知った私は、「その葛で葛粉を生産すれば経済的にも現地が潤って一石二鳥!!」と、思ったのだった。

片栗粉と称して安く大量に売られている馬鈴薯粉に比べて、はるかに風味にすぐれ滋養もあって、体をあたためる作用やお腹に優しい性質で、体調を崩した時にもとても重宝する葛粉。

これをフィリピンで生産したら、フィリピンの人にも食べてもらえるし、マスコバド糖やネグロスバナナのように、日本に根強いファンをたくさん持つ輸出品になるかも...!!

葛粉の製造に力を貸してくれる日本の業者を当たらなくては。私にそんな事業のお手伝いができるだろうか。海外生活経験もなく、英語の勉強は中学時代にさっさと投げ出したような私に、そんな大それた事が?などとコーフン状態で夢想すること数時間...。

「残念でした。葛粉が根に栄養を蓄えるのは、厳しい冬があってこそ。フィリピンに冬はないのでした。」冨田さんからのメールで、あっさり夢は破れたのだった。

ああ、おバカな私。やっぱりまんが描いてるのがお似合いね。

日本から持ち込まれた葛は、その役目を果たしそこに現地の植物が根を張るようになると、やがては在来の植物によって淘汰されてしまうのだとか。

それって理想的な途上国援助のあり方みたいだな。








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